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2012年2月16日

骨董品の額装 その1 漆輪島塗の盆

 

 昔、明治の頃には富山県高岡市で紺屋をしていた曾祖父。 

 能楽が盛んな土地柄もあり、謡曲を嗜んでいた曾祖父は、謡の教本を絵柄にして輪島で塗り物を誂えたら形見があります。教本の書は曾祖父によるものらしく製作時期や作者は不明。

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 祖父が亡くなり形見分けされて以来50年近く、親戚の家で長く大切に保管されていたそうです。

 両親が額装にして部屋に飾りたいとのことで、盆の形状を生かして夫が製作しました。

輪島塗盆 額装1 曾祖父はどんな思いで誂えたのか、考えてみたり。

 東京美術学校に行きたかった息子(私の祖父)の願いを叶えることが条件で、能楽の家元に養子に出した息子(私の祖父)。結局商売が上手くいかず、その条件が反故にされた養子縁組になってしまいながらも、居を東京に構えた祖父。

 曾祖父はどんな時に誂えたこれらを祖父に託したのだろうか? 故人となってしまって確認することは難しい分、いろいろ思い巡らせてしまいます。

 骨董品という価値は関係なく、正にプライスレス。家に代々継がれるものが語りかける時間、先祖がどういう人生を過ごしたのか、何を嗜んでいたのかその一端を知る手がかりとなり、思いを馳せる時間を与えてくれるようです。

 自分がどういう生き方をしてきて、これからどう生きていくのかと天から問われている気がしてきます。