2007年12月23日

絵本紹介『おおきいツリー◆ちいさいツリー』

クリスマスシーズンに入ってから、”クリスマスに関連した木の絵本”を
選んでご紹介してきました。
意外にも沢山図書館で見つけたので、絵本紹介ブログのようなペースでご紹介してきました。
が、今日ご紹介する本で、今年のクリスマス関連の絵本紹介は最後です。
偶然、他意はなくご紹介するのが最後になってしまったのですが、
原書は1963年に刊行され、日本では2000年10月5日が初版ということしか
わかりませんが、とても古く、長年読み継がれてきたのではないかと思われる、
内容が普遍的な心温まる絵本をご紹介します。
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『おおきいツリー・ちいさいツリー』(作者:ロバート・バリー 訳者:光吉夏弥 初版2000年10月5日 出版:大日本図書)
<原書タイトル”Mr.Willowby's Christmas Tree”text copyright1963>
作者はアメリカ人で、デザイン学校卒業後、スイス・チューリヒやドイツ・ミュンヘンの美術学校で学んだ経歴の
持ち主で、1963年に刊行されたこの絵本が評判となり、絵本制作にたずさわっているようです。

とってもかわいらしいイラストで、人物や動物達の表情やしぐさがユーモラスでに極細のペン画に水彩着色で描かれています。漫画的な感じで、読みやすいです。私の好きなジャン・ジャック・サンペにも似ている雰囲気で、気に入りました。
あらすじは、クリスマス間近に、立派なお屋敷に住むウィロビーさんの家に届けられた1本の大きなクリスマスツリー。
これがまたとてつもなく大きな見事なもみの木。
大広間に立ててみると、屋敷の天井に先端がつっかえてしまいます。
つっかえて弓なりになってしまうので、執事がその先端部分を切ります。
→切られた先端は執事によって小間使いの女性に贈られます。
喜んだ女性は飾り付けが理想となる高さにする為に先端を切り、ゴミとして捨てます。
→再度切られた先端は、庭師によって拾われ帰宅して妻に贈ります。
喜んだ妻はこじんまりとして小さな自宅に相応しい高さにするために先端を切り、窓の外へ捨てます。
→再度切られた先端を、くまが通りかかり拾います。そして帰宅して妻と子に贈ります。
子くまは喜び、先端に星の飾り付けをしたがり、母くまが先端を切り、外に出します。
→再度切られた先端は、通りかかったきつねによって拾われ家族に、贈ります。
妻きつねと子きつねは大喜び。部屋に飾りますが先端が天井につかえます。妻が先端を切り、外に。
→再度切られた先端は、通りかかったウサギによって拾われ、ウサギの家族の元へ。
ウサギの家族は大喜び。部屋に飾ると先端がつかえていることを子ウサギ達が指摘します。母ウサギが先端を…。
→再度切られた先端は通りかかったねずみに…。
実はそのねずみは、ウィロビーさんのお屋敷に住んでいるのでした。

ツリーってほんとうにいいものですね。
「おおきいツリー・ちいさいツリー」(作:ロバート・バリー 大日本図書)
見ていてワクワク・ウキウキするイラストで、最後のオチも絵で気付きます。
欧米人の方のクリスマスには、他のプレゼンよりも何よりもツリーを飾ることは大切にしていることで喜ばしいことのようです。この絵本はツリーに対する登場人物のはしゃぎ様がユーモラスで、宗教観も含め、クリスマス文化の違いを含め楽しめました。
もみの木が、クリスマスツリーとして飾られる期間は限られています。木の生命、その年のクリスマスを迎える為の必需品、消耗期間の短さなど、様々なクリスマスツリーの絵本を読み伐採されているもみの木のことを、いろいろ考えてしまう今回の企画でした。
木と人々の生活の営みとの関わり。
活木工舎は、無垢の木を使った家具を作っている以上、
お客様に永くお使い頂けるよう思いを込めて、職人は木を活かした家具製作に努めています。
製材されても尚、生きている無垢材をその素材特性を最大限活かして、お客様のご要望を形にし、
温もりがある家具をお届けする仕事をこれからも続けていく所存です。よろしくお願いいたします。



無垢材のオーダー家具・オリジナル家具通販の活木工舎

2007年12月22日

絵本紹介『クリスマスのちいさな木』

 今日ご紹介するのは、原作がアメリカの絵本です。
『クリスマスのちいさな木』(詩:e.e.カミングス 作:クリス・ラシュカ 訳:さくまゆみこ 出版:光村教育図書 2002年11月初版)
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”クリスマスのちいさな木”にささげられた一遍の詩から、生まれた物語の絵本です。
詩は、ちいさなクリスマスの木を、飾り付けていく喜びを歌ったものです。これがベースになっています。
濃い鉛筆で描かれた幾何学模様のような画面が分割された線。
その線で区切られた面を同系色を多用し塗られた水彩画。
とても独特な絵でユーモラスな人物描写が可愛いです。
私にはとくに都会の描写のページの絵が印象的でした。

あらすじは、小さな木(もみ)の小さな夢、それは都会でクリスマス・ツリーになること。
初めて目にする都会で、小さな家族とその家の中で一緒にクリスマスを過ごすことが夢。
山、森、仲間達と別れを告げて、それでもその夢を追い求めます。
念願かなって、小さな木は都会に運ばれました。
そして店先で小さな家族と出会い、小さなマンションのその家族の部屋へ。
そして小さな兄妹に素敵に飾りつけられてとっても幸せなクリスマスの夢が叶うのです。
 ここでお話しはめでたしめでたしで、終ります。

小さくても必要としてくれる人達がいて、それに相応しい素敵な夢が叶う場所があること。
願えば、夢は叶うものだということを子供に伝えたいとこの絵本から感じました。
幼い頃に夢を描いたこと、夢は信じていれば叶うものと信念を抱いてきた子供時代。
大人になってから、そういう昔を忘れがちです。
皆さんはいかがですか?
 今年夢を見ていたこと、来る新年に抱く夢。
それは幼い頃に抱いた夢への強い信念を思い出したら、勇気が湧いて実現に一歩近づくかもしれない。
そんなことをふと感じました。


無垢の手作りオーダー家具・オリジナル無垢材家具通販の活木工舎

2007年12月17日

絵本紹介『お祭りにいけなかったもみの木』

寒さが更に厳しさを増してきました。
今年は例年よりも少し遅かったのですが、昨日は木を活かす職人は、
スタッドレスタイヤに交換をいたしました。
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今月頻繁ですが、またまた絵本紹介を致します。
『お祭りにいけなかったもみの木』(作:市川里美 訳:角野栄子 出版:偕成社 初版2000年11月)
著者は何と日本人なのですが、原書はフランス語。岐阜出身で渡仏し、パリに住み独学で絵を学んだ女性。

あらすじは、クリスマスに森に残ったモミの木の話。
クリスマスが迫る時期、森のもみの木達は、クリスマスのお祭りのことで話しに夢中。
誰も見たことがない”お祭り”でどんなふうなドレスで着飾ってもらえるのか夢をみます。
「花一杯」「夕焼けにひかるドレス」「きらきらかがやくお星様」など。
もみの木達が、いろいろ願いを口々にしている中で、黙って小さなもみの木は話を聞いています。
ある日のこと、車が1台訪れ、ギーギーガーガーと音と共に小さなもみの木のそばにいた、
他のもみの木達が切り倒され、お祭りに出かけていってしまいます。
残されたのは年老いたモミの木と小さなモミの木。
残されたもの同士でどんなドレスを着たいか、また話をします。
そしてある日、雪が降り、2本は白く輝くドレスを。
更に年老いたモミの木には、小鳥達が沢山あつまり枝にとまります。
そして仲良くクリスマスを過ごすのです。

もみの木の絵本をこれまでもご紹介していますが、
皆、取り残された森のもみの木が主人公。
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活木工舎のモミの木は、立ち木です。なので戸外にあります。
八ヶ岳おろしなど北風の強風が吹く地域なので、飾りつけは控え目にしています。
今年は、柏崎で震災にもめげずに頑張っていらっしゃるブログ仲間の”シュークリームママ”さんからクリスマスオーナメントを頂いたので、一緒に飾っています。
シューママさん、ありがとうございます。
工房の庭には花がない時期なので、モミの木のそこに華やかさがあり、ホッとします。


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2007年12月11日

絵本紹介『パセリともみの木』

今日は久しぶりに午前中から降雨でした。
昨今は乾燥気味なので、良かったです。

 12月に入り市内の図書館へ行くと子供図書コーナーは、クリスマスの本で埋め尽くされた書架。
あえて「木」にまつわる絵本ばかりチョイスして、借りてきています。
本の貸し出し期間は3週間。もうそろそろ返却日が迫っている絵本がたくさんあります。
 今月は掲載ペースを早めて、もみの木をテーマにした絵本を多く紹介したいと考えています。
『パセリともみの木』(作・絵ルドウィッヒ・ベーメルマンス 訳ふしみ みさを 出版:あすなろ書房 初版2007年4月10日)
book_paserimomi.jpg(撮影12月8日土曜日午前)
ルドウィッヒ・ベーメルマンス氏は(1898-1962)オーストリア生まれの絵本作家で、16歳で単身渡米。ベストセラーの「げんきなマドレーヌ」(福音館)が特に有名です。
自由な筆致で描かれた野草や、鹿達の表情がとても魅力的です。
個人的に興味がある箇所ですが、
製材された板を運ぶ人、家具職人とその工房、暖炉など
木が人々の生活に密着していることを描いている場面の絵が
とってもわかりやすく、木を切ることの意義を伝えてくれます。

鹿はパセリを好むようです。
そして主人公のモミの木の周囲にはたくさんのパセリが生えています。
モミの木とパセリを好むある鹿の物語。

深い森の外れのきりたった崖で育ったモミの木。
厳しい自然環境の中で生き抜くために、岩の奥に根を張り続け
木は成長します。
森のまっすぐに成長した木々は、何代にも渡って人間に切り倒され、
製材され、家具や玩具、馬車、船、橋、マッチや紙、家、薪になっていきました。
残されたモミの木はどんどん成長し、そこに鹿が住み着くようになります。
パセリが好物の鹿。ここは鹿にとっての天敵の人間の猟師からも守られている場所。
ある日、とうとう猟師がこの場所を見つけ、猟にきてしまいました。
その時に、標的となって猟銃を向けられた鹿を、
奇跡を起こしてもみの木が助けます。
鹿とモミの木がいつまでも仲良く暮らし続けたお話しです。


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2007年12月 8日

絵本紹介『わたし クリスマスツリー』

クリスマスシーズン到来ですね。
子供たちにとっては、サンタクロースがやってくる楽しみな日。
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今日は新装版『わたし クリスマスツリー』(作・絵 佐野洋子 出版:講談社 初版:2006年10月20日)
をご紹介します。
この絵本は全国学校図書館協議会選定図書でもあります。
とっても心が温まる素敵なストーリーで、
お子様とご一緒に読んで欲しいお薦めの本です。
佐野洋子さんは『100万回いきたねこ』で有名な絵本作家。
ちなみに私はこの方のエッセーも好きです。
(下世話な話ですが、詩人谷川俊太郎氏とご夫婦だった時期もある方です。)

さて絵本のあらすじは。
山のふもとの雑木林が舞台です。
そこには「わたしクリスマスツリーになるの」が
口癖のクリスマスツリーになることを夢見るモミの木が立っています。
モミの木が新芽の頃から、その成長を見守ってきた老木と
どんぐり(の)木のおばさん。
赤い実をつけたつる草がモミの木の枝を借りようとすることを拒み、
営巣しようとする小鳥達にも断り、遠くを通り過ぎる貨物列車を眺めながら、いつのひか
クリスマスツリーになる日を待ちます。
そしてある日、モミの木が載った貨物列車をみかけ、乗り遅れまいと、
自分で根を抜き、駅まで歩き出します。
駅までたどりついたものの、結局元の居場所に戻ります。
そして、そこで初めてリスや、小鳥をはじめとする仲間達に
飾り付けられて素敵なクリスマスツリーになれるのです。
ワクワクする展開。もみの木の心理描写。
仲間の温かい言葉。
「わたし, クリスマスツリーに なるために うまれてきたの。」(『わたしクリスマスツリー』(作・絵 佐野洋子)より抜粋)
モミの木の描く将来の夢。それをあきらめない思いもあります。
またそれを優しく見守る仲間達。受け入れる仲間達。
子供たちに伝えたい、まるで大切な宝石のような思いがちりばめられている絵本です。


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2007年12月 1日

絵本紹介『モミの木』

12月に入りましたね。早速クリスマスシーズンを意識していろいろ集めてみました。 今月はクリスマスにちなんだモミの木の絵本紹介をどんどんしていきます。 新装版『モミの木』(原作:アンデルセン 絵:バーナデッド 訳:ささき たづこ 出版:西村書店 初版:1999年11月1日)
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森の中のいっぽんの小さいモミの木が主人公です。
背の高い松や太いモミの木がそびえる中で、早く成長して大きくなりたいと願うモミの木。
毎年秋になると何本かのモミの木が伐採され、どこかに運ばれていくのを
疑問を持ってモミの木は成長していきます。
春におとずれるこうのとりは、船のマストがもみの木の匂いがしたという話をし、
雀たちは暖かい部屋で飾りつけられたモミの木の話を。
そして、とうとうモミの木は切り倒されます。
綺麗にクリスマスの飾り付けをされたモミの木は
嬉しくてたまりません。翌日もきれいに飾りつけられると夢を抱きます。
しかし、祭りの後。次の日には屋根裏に運ばれ、
そこで森やお日さまのことやことりのはなしなどネズミ達に話をします。
やがて屋根裏の清掃でモミの木は庭へ移動します。
そして、最後にむかしのことを思い出しながら、焚き火にされ
燃え尽きます。
アンデルセンは童話集で子供の頃親しんで読んでいましたが、記憶では
この「モミの木」は読んだことがなかったのでワクワクした気分でした。
クリスマスツリーの役目を終え、朽ちていくモミの木を
モミの木の視点から心境を丁寧に描いた絵本です。
可愛いやさしいタッチのイラストが、屋根裏で朽ちていく、
焚き火にされることにモミの木が抵抗を感じていない
ありのままを受け入れるその姿勢を、明るく描いています。





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