2009年4月 5日

絵本紹介『おおきなテーブル』

 久しぶりに絵本紹介です。
 といっても、月に数回の数少ない更新ですが、
ブログ"無垢の注文家具工房の絵本棚"への投稿は継続しています。
 今日は、昨日掲載した同じ絵本について、こちらのブログでもご紹介です。

というのは私達オーダー家具工房にとって"将来お客様がテーブルに寄せられる思い"について、想像でき感じることができる絵本であり、またこれから新しくテーブルのご購入をご検討のお客様にも、将来をイメージしながらご検討頂くのに向いている大人向けだと思った次第です。

『おおきなテーブル』
(森山 京・作 広瀬 弦・絵 ポプラ社:発行 初版2001年6月)

 子ども含めて家族8人で一緒に囲み過ごしたテーブル。

テーブルを製作した大工の夫を亡くし、一人(匹)で暮らすウサギのおばあさん。

 テーブルにまつわる家族の思い出、テーブルの天板下にかつて子ども達が落書きしたものを見つけて読んでみたり。回想している姿から物語は始まります。

 大人が読むと、特にこれから長く愛用するテーブル購入を考えている方が読むとドキッと将来の自分達の姿までも想像してしまいそうな内容です。

 幸福な物語ではありますが、家族で過ごした時間の記憶は時に老いを意識し、郷愁めいていることや世代の遷り変りも感じえずにはおりません。
どこのご家庭でも愛用のテーブルや座卓を眺めているだけで、この絵本のようなそれぞれの物語であふれていると思います。

 
ご家庭で家族皆で使う家具としてテーブル。
食卓、一家団欒、本を読んだり、時に家計簿や筆記作業の机として、あるいは子ども達がテーブルで勉強をしたり、手芸の作業場所になったり、お客様とのお茶の時間となったり。
 
 テーブルを一緒に囲んで過ごす時間や共にいるひと。
そこには楽しい思い出が詰まって、また記憶が刻まれていく家具として格別の存在となるのではないでしょうか?
 特に無垢材のテーブルだと長く使え、またサスティナブルなだけに将来違った形で愛用し続けることも可能だと思います。
 
 ご家族の記憶、思い出、変遷を長くご愛用して、将来回想なさる時までも、活木工舎で製作依頼して良かったと思って頂けるよう、日々努める所存でおります。

2009年2月13日

絵本紹介『ふたりでペタペタペンキぬり』

以前紹介した絵本『だいくしごとをしよっと!』"と同じカストールのたのしいまいにち"シリーズの中から、ご紹介します。
このシリーズは6冊あるようです。
 前回同様にその中から、木工関係がテーマのものを選びました。
 何しろ、作者のラーシュ・クリンティング氏は大工として働いた後に絵本作家に転向された経歴の持ち主。 シリーズの中には他にテーマとして縫い物、園芸、料理などのものがありますが、DIY関連は3冊といった様子で半分を占めています。
カストールの絵本と職人愛用のハケ
 『ふたりでペタペタ ペンキぬり』
(ラーシュ・クリンティング:作 とやま まり:訳 偕成社:出版 2006年6月初版)

 なんでも作るカストール。 今回は戸棚を作りました。 (無垢の家具工房としては、このままで充分魅力的なのですが...。) こだわりは横において、絵本紹介を進めますね。
何を収納するか未定のようです。
遊びにきたフリッペと一緒に、戸棚にペンキを塗ります。
塗装するために、組み立て終えた戸棚から棚板と扉を外します。さぁいよいいよ塗装開始です。
塗装のための準備に必要なもの。
周囲が汚れないように紙を敷いたり、マスキングテープ、エプロンなど。
そして下地用ペンキやハケ、棒、ペンキなど。
すべて手順にのってページが進みます。
実際に塗装をしていく様子、ペンキを2色混色することなど楽しそうな絵がページをめくるたびに現れ、ペンキ塗りをしたことがない子供も大人の読者でも、きっとハケを持ちたくなる気分になると思います。
小さなお子様がDIYに興味を持ったら、あるいは初めて水性ペンキで塗装に挑戦することがあったら、事前にこの絵本をみて予習しておくとイメージトレーニングになるので、オススメです。
やはりamazonや紀伊国屋書店で検索すると絶版となっていて、どうやら中古本以外は入手困難なようです。
amazonの英語洋書版で入手可能な情報を見つけました。

2009年2月 2日

絵本紹介『14ひきのさむいふゆ』

 もうすぐ立春ですね。
 この時期だからこそ、ご紹介したい絵本があることを思い出しました。
 いわむら かずお氏の『14ひきシリーズ』。
 息子には1歳になるくらいから読み聞かせをはじめました。
ちょうど近隣の図書館にVHSビデオソフトがあるので、絵本とビデオを両方で親しみ、一時は「14ひきのこもりうた」に登場する歌が、息子にとっての子守歌となり借り直しを繰り返すわけにもいかず、とうとうDVDを購入した経緯があります。
 
 季節の自然のうつりかわりをこのシリーズは教えてくれます。
 
 さてこのシリーズで今日ご紹介する
『14ひきのさむいふゆ』(作・絵 いらむらかずお 発行:童心社  初版1985/10)
では、雪が降る日に家の中で家族が過ごすある1日を描いています。

●とんがり帽子ゲームの駒作りやゲームボード製作する班
●ソリを作る木工班
●お饅頭つくりをする班
雪が止んだ後は、外に出て家族全員作ったソリで遊びます。

 当地は今年は雪が思ったよりも降らずにいます。
家の前の坂道でソリ遊びを息子に体験させたいのですが、どうなるでしょうか。
(想像しても実際には積雪したら、ソリ遊びの前に雪かきをしないと車が出せず生活に支障をきたすのですが...。)

2009年1月29日

絵本紹介『木のものがたり』

今日は久しぶりに絵本紹介です。
図書館で出会った155mm×155mmの可愛いサイズの絵本。
『木のものがたり』(文・絵 田村 灯 企画・制作/森と住まい百年の会 初版2008年9月3日 発行ウィンかもがわ 定価952円(税抜))

森と林業をよみがえらせ、森と共生する豊かなくらしを子どもたちに引き継ぎたいとの願いを込めてこの絵本は企画・制作しました。(『木のものがたり』解説より抜粋)
苗木を植えると、木の成長と共に下草刈り、枝打ち、間伐といった永い年月人の手がかかる林業。
"山のおじさん"の仕事を可愛い絵を通して、親しみやすく子どもたちにやさしく伝えてくれる絵本です。

「山のおじさん、こんにちは」

絵は、エリック・カールの手法と同じように絵具で着彩した紙を切り絵でコラージュして描かれています。 同系色でもその筆使いやテクスチャー感が出ているものなどの組み合わせに、うっすらと輪郭に陰影が描かれているので立体感があるように見えてきます。


2009年1月14日

図書館で出会う本

 ここのところお休みをしていた"木に関する絵本紹介"の投稿。
絵本紹介ブログ"無垢の注文家具工房の絵本棚"を立ち上げたこともあり、そちらでご紹介をしていこうと考えています。

 お正月の冬休み明けに図書館へ本を返却に行った際に、新刊お勧めコーナーで出会った絵本を今日は3冊ご紹介します。

「絵本で地球を考える」 シリーズ3部作として昨年11月に出版された絵本3冊のうち、
2冊を実際に借りることができました。
 自然科学や社会科学的な視点の絵本なので、小学生低学年では、まだ手にとってもちょっと難しそうな感じの絵本ではありますが、絵を眺めるだけでも何か伝わるものはありそうな印象を持ちます。


  
◆『いのちの木ーもしも地球の生きものが一枚の葉だったら』
(ロシェル・ストラウス作/マルゴ・トンプソン絵/的場容子訳 汐文社出版 初版2008年11月)

 地球上にいる1750000種の生き物(モネラ界、菌界、原生生物界、植物界、動物界)のひとつに過ぎない私達。いろんな"いのち"とつながっていることを伝えてくれます。
  あとがきに印象的な言葉があります。
 現代の生活では、わたしたち人間が自然の一部であることをつい忘れてしまいそうになります。
子どもたちが自然にふれる機会を増やすには、今までよりも一層の努力をしなければなりません。
幼いうちの自然とのふれあいは、そのまま「いのちの木」に対する愛情の目となり、子どもたちのなかで一生ゆたかな葉をしげらせてくれることでしょう。(「いのちの木」あとがきより抜粋)

◆『この地球にくらすーもしも世界がひとつの村だったら』
(デヴィッド・J・スミス作/シェラ・アームストロング絵 的場容子訳 汐文社出版2008年11月)
 
 2008年の時点で世界の人口は66億6000万人。
国籍、ことば、年齢、宗教、食べ物、空気と水、教育、お金と財産、電気、歴史、未来について統計を元に人口100人に置き換えて説明してくれます。

 世界の人々に対する関心、理解、地球と地理への興味を促してくれます。
そしていつの世も夢であって未だ実現していない、平和に快適に誰もが暮していける世界。
 現在も戦争が起こって、空爆される町や被爆する人達がいます。
そのことを子ども達へ、夢を実現していけるようあらゆる困難な問題に立ち向かっていかねばならないこと伝えるきっかけとなりそうな絵本です。

◆『水はめぐる -もしも地球がひとつの井戸だったら』
残念ながら市内の他の図書館の蔵書で、私が利用した図書館にはありませんでした。
今度、お取り寄せをして借りてみることにします。

2008年11月29日

絵本紹介『あいうえおの き』

久しぶりに絵本紹介です。
『あいうえおの き』ーちからを あわせた もじたちの はなしー
(レオ=レニ 訳:谷川俊太郎 出版:好学社 第8刷1987年12月4日)
あいうえお のき
 タイトルで絵本の内容が想像していたら...。
きっと簡単にその期待を素敵な意味で!裏切られる絵本です。

 これは図書館の絵本専用書架の片隅で出会った絵本です。
あらすじは
文字たちがお気に入りの葉から葉へととびうつりながら、木々いっぱいにひなたぼっこをしている樹。
それがあいうえお の木。
ある日そよ風が嵐に変わり、いくつかの文字が吹き飛ばされたことがきっかけで
残った文字達は臆病になってしまい、かつてのように葉っぱの上で過ごすことをしなくなります。
 文字達が寄り添っている姿を見て、ある虫たちが単語を作ること、文章を作ることを教えてくれます。
 ここには文字と文字がつながって、言葉になって強さを得ていく姿が描かれています。
 地球平和を願い戦争はたくさんという言葉となって政治家の元へ出かけていきます。

未だに戦争とは無縁ではいられない時代。
"一人ひとりの力は小さくても、力を合わせれば勇気を持って行動することができる"
平明な表現で協調することの良い面を子ども達や大人に諭してくれる絵本です。
葉のスタンプが印象深いやさしい色調の絵です。

2008年11月 2日

絵本紹介『いすがにげた』

『いすがにげた』(森山 京:作 スズキコージ:絵 ポプラ社:出版 2005年8月初版)

おそらくアクリル絵具ガッシュで描かれた賑やかな色彩の挿絵。
絵を見ているだけで、独特の世界へ。
活木工舎オリジナル
 ある椅子と長い時を過ごしてきたおばあさん。
椅子が彼女の生涯にとってどんな存在だったのかが描かれています。
 椅子に限らず、長く生活空間で使用していきた家具は、その使い手である持ち主と共に時を重ねていきます。
 きっとこれは家具に限らず、貴方の大事にして愛用してきたもの全てに共通する気持ちではないでしょうか?

 "あって当たり前に感じていた存在が、ある日姿を消していた"
きっと、一所懸命になって探すのでしょうね。
この絵本のおばあさんと同じように。

さてあらすじは:
鷲鼻(イラストによる)のおばあさんの古いイスがある日なくなってしまいました。
イスが逃げ出した姿を目撃したことをノラネコに教えられ、イスを探しに出かけます。

探し始めて、やっと木のしげみにいたイスを見つけます。
おばあさんはイスにとびかかりますが、その瞬間にイスが跳ね上がり動き出しました。
しがみつくおばあさん。
 しかし、途中でイスは小川を渡りきれずに、脚が川底の泥にはまって動けなくなりました。
川底から引き抜くおばあさんは、草の上にひっくり返ってしまいます。
 するとイスもおばあさんの傍に横たわります。
 
 お婆さんの回想が始まります。
 子供たちが幼少だった頃に夫が作ったイス。
 そのイスと永い年月共に過ごしたことを。そしていつも座っていたこと。
 回想後に、イスを自由に解放させることにし、別れを告げます。
 逃げ出すイス。
 気持ちよく見送るおばあさん。帰宅すると何とイスは元の場所に戻っていました。


2008年9月29日

絵本紹介『かしのきホテル』

久しぶりに当ブログで絵本を紹介します。
昭和48年キンダーおはなしえほんで発表されたものを再構成された絵本のようです。
 既に絶版となったのか、アマゾンで調べたら中古でしか入手できないようです。
(今回も図書館から借りてきました。)
『かしのきホテル』(作:久保 喬 絵:駒宮録郎 出版:フレーベル館 初版2002年9月)
絵本かしのきホテルと活木工舎オリジナルダイニングチェア
舞台は森の中にある「かしのきホテル」
大きくて高い樹齢が長い立派な木のようで、鳥や昆虫達が集まるホテルです。
ある時"みのむし"が訪れたことがきっかけで、あり以外の常連さんたちは他のホテルへ移動します。
 "かばのきホテル"や"もみじホテル"へ。

ある日、台風が訪れ滞在先のホテルがダメージを受け居場所を失った鳥や昆虫達。
結局、大きくてりっぱな"かしの木ホテル"に戻ります。
そして秋の到来で店じまいをした"かばのきホテル""もみじホテル"に対して、
"かしの木ホテル"はいつも満室状態で冬を迎えようとしているところで話は終わります。

 常緑樹と落葉樹のことを立木をホテルに例えることで、イメージしやすいと思いました。
またあらためて立木に訪れる鳥や昆虫も様々であることにも。



2008年9月20日

絵本紹介『あの森へ』

 台風の影響はいかがでしょうか?
被害に合われた地域の方々、心よりお見舞い申し上げます。
当地は午前10時現在、徐々に雲間より青空が見えはじめています。
ミンミン蝉ツクツクホウシも鳴きだしました。賑やかです。
 
 工房では新作木皿が完成し、ベビーサークルの在庫補充製作と併行して、木を活かす職人はお客様のオーダー製作案件のことでデザインと図面起こしの作業に没頭しています。

 新作木皿は、天候が回復し自然光の下で商品撮影をいたしますので、HP掲載はもう少し先となります。楽しみにお待ちくださいませ。

今日は"少しずつ心の中に貯めてきた勇気を出して、一歩踏み出す"ねずみさんが主人公の絵本を紹介します。
あの森へ
『あの森へ』
(クレア・A・ニヴォラ:作 柳田邦男:訳 評論社2004年6月15日初版)
原題「THE FOREST by Claire A.Nivola アメリカ」

訳者から
「子どもは、とてもできないと思っていたことや怖いと思っていたことに、勇気をふりしぼって挑戦し、ハードルを越えられたとき、自信と自立への大きな一歩を踏み出すものだ。中略。
子どもに対し過保護になっている現代の親たちと社会に、子どもが育つとはどういうことか、その大事なことに気づかせてくれるだろう」


あらすじ:ネズミが住民のある町に住む子どもネズミが遠くの森に出かける決心をして、森に入っていきます。
つまずいて転んでしまい最初は目を閉ざしていましたが、やがて森の中のしずかな空間に徐々に慣れていき心地よく過ごします。
 ヨーロッパの街並みのような場所に住むネズミ。ネズミを擬人化しています。

 森のしずかな空間に身も心も放り出して、委ねる。
追記: 
心にある"恐怖"、"立ちはだかる壁"的なものに対して、近づいてみると意外にも正反対の予期できなかった心安らぐものだったり、目的に対する達成感からくる安堵だったり、とっても自縛していた心が解放される。
 子供の頃って、そういうことを繰り返して成長していった気がします。
いつだって誰でもチャレンジャーになれるし、敗北感ではない自己への達成感。
  そんなことを振り返りながら、我が子の成長を見守っていけたらと読後感じました。

 木々だけでなく、芝生に寝転んで秋空を仰ぐのも気持ちが良いかと思います。
"天高く馬肥ゆる秋"
皆様、よい週末となりますように。

無垢材を使った手作りオーダー家具工房
活木工舎 

2008年9月 9日

絵本紹介『木の本』

 今日は秋晴れ、快晴の当地です。

 先日図書館で借りてきた絵本をご紹介します。
福音館のかがくのほん『木の本』
(高森登志夫・え 萩原信介・ぶん 福音館書店 1986年4月初版 1989年5月第9刷)
木の本
対象年齢 幼児~大人まで
ボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞
奥付によると当時、著者の萩原信介氏は国立科学博物館付属自然教育園勤務。
高森登志夫氏は画家で植物系の絵本に携わっています。

 そうそうこの絵本、平成元年から綺麗に保存されています。
読み手が多くないようで、綺麗な状態。
 周囲の身近な植物の四季を通じての変化を、この絵本を手がかりに観察すると、季節に関わらず木の種類を見分ける力がつきそうです。

 本書では身近な木143種類を厳選して、紹介されています。
 冬の終わり
咲きはじめる木の花。
雑木林の春、
ふくらんだ芽から顔を出す小さな葉。
春から夏、
どんどん咲くいろんな種類の木の花。
夏の木の葉っぱ。
秋、
堅い木の実。
そして紅葉。
冬、
落葉。
樹皮の違い。
枝先の冬の芽。

季節ごとに変化していく木を、
"花""葉""枝""樹皮""芽"と樹種別に描き、比較できるように細密に描かれています。
見分けにくい葉も、この絵をながめ特徴を掴めば、
どの季節でも実際に森に入って、庭先で、散歩先で木を見分けることができようになりそうです。

2008年8月24日

絵本紹介『だいくしごとをしようっと!』

 久しぶりの絵本紹介です。
今日図書館で借りてきました。
ご紹介するのは『カストールのたのしいまいにち だいくしごとをしようっと!』
(ラーシュ・クリンティング:作 とやま まり:訳 出版:偕成社1999年10月初版)
工房にて絵本
原作 Castor snickrar by Lars Klinting 原版はスウェーデンです。

裏表紙より、作者のラーシェ・クリンティングさんは1948年スウェーデン生まれ。大工としての経歴の持ち主で1982年に絵本作家としてデビュー。妻も絵本作家のようです。
本作品はシリーズ"カストールのたのしいまいにち"として発刊されたものの一つです。

 主役のビーバーのカストールは手づくりが大好き。
もっこうしつで道具箱を作る工程を、見開きページ1工程として使用する道具と共に紹介しています。
最後に図面と材料について掲載されているので、その気になれば本の中でカストールが作った道具箱と同じものを作ることができそうです。
 
 もう子供たちの夏休みも残り僅か。
夏休みの宿題はいかがでしょうか?
各地によって2学期の始業時期が異なりますが、私にとって8月31日がいつくになっても夏休み最後の日のイメージです。
 
先日新聞で都内百貨店が夏休みの宿題サポートサービスをしている記事を読みました。
お膳立てされた工作キットを組み立てたり、ボンド付けしただけで木工作といえるのか?
自主研究といえるのか?我ら夫婦で話題になりました。
 もう少し創意工夫やオリジナリティを育むようにしてあげないと。 
その気持ちで活木工舎子供向け木工教室案を企画したくても、結局道具の準備等や安全性の確保の面で頓挫。毎年話題にしても消えていきます。
 半日で手道具による木工体験をとイメージしてもなかなか実現が難しいです。

2008年8月 4日

絵本紹介『山に木を植えました』

 久々の絵本紹介のコーナーです。
 
 市立すたま森の図書館の新刊図書コーナーで出会い、すっかり気に入ってしまった本です。
山に木があり、森があることの意義。
森について描かれている絵本は、過去にご紹介してきていますが、今回ご紹介する絵本のポイントは
"川や海の生きもの達に関係していること"について触れている点です。
 
『山に木を植えました』(作:スギヤマカナヨ 監修:畠山重篤 出版:講談社 初版:2008年5月28日)
絵本とキッズチェアとメイちゃん
 森林破壊や荒廃は進むことは、地球環境のいろんな曲面に関係してくることでもあると、子ども達にわかりやすく表現し、興味深くページが進む絵本です。
 山に木を植えること、その活動を理解し、可能であれば参加したくなる動機付けになる絵本に思えます。
 リアルといえばリアル系かもしれませんが、特徴を捉えながら、図鑑的なボタニカルではない可愛らしいタッチのイラストなので、幼児でも受けれることができます。
 山に木を植えること、木の成長、木と動物・昆虫との関係、腐葉土のこと。
特に腐葉土からできるフルボ酸鉄が、川や海にまで流れていくこと。
そして、フルボ酸鉄が海の森を作り、そこには食物連鎖があること。
また、海の生き物は私達人間の食べ物になること。
この壮大なテーマを、20ページ強の楽しい絵と解説と共に読み進めることができます。
 
 我が家の息子は、特に、この絵本の中では、"森の地面にしみこんだ水が小川になり、川になるくだりのページ"は、幼いなりに興味を持って眺めています。ちょうどそこに登場する"オオサンショウウオ"がお気に入り。
HPの東京ズーネットのうごくどうぶつ図鑑と併行して眺めています。ちょうど先日、森のようちえんで沢遊びをしてきたばかり。
 彼の記憶で「オオサンショウウオは見なかったけど、沢カニとカエルがいたんだよぉ!」と嬉しそうに話してくれます。 
自然体験と共に自然科学系の絵本を読むと、ちょうど彼の興味を深く掘り下げてあげることが出来、より自然界への関わりや理解が進むのかもしれないです。
絵本って「何歳だからこの本」ってことはないのだと常々感じるところです。

(ちなみに、ブログに紹介したい絵本として借りてきたのですが、我が家の2歳児が読みたがってくれたのは副産物です。絵本は無理強いしないのが私流。育児は本当いつだって手探り状態。でも唯一絵本好きになる動機付けだけは成功かな。)


 

 

2008年7月26日

絵本紹介『ちいさい いすの はなし』

さてさて、今日は久しぶりに絵本紹介です。

ご紹介するのは昨年購入して大事に本棚にしまっておいた絵本『ちいさい いすの はなし』(文・竹下文子 絵・鈴木まもる 出版ハッピーオウル社 2006年12月初版)です。
 「ぼくは、いすです。・・・・」から始まり、「ぼくは、いすです。・・・・」で終わる絵本です。
冒頭にもちろん!家具職人のおじいさんが登場します。
 
キッズチェア(試作版) 生まれたばかりのぼうやのところに親戚の方から贈り物としてやってきたちいさないす。
赤ちゃんの成長を見守りながら、やがていつしかその坊やが大きくなり、成長して子供用の椅子を必要としなくなり、物置に入れられます。ちいさないすは、自分を必要としている場所を求めてそこから逃げ出します。
 途中でおばあさんに拾われ、人形が座るようになり、そのおばあさんが病に倒れ、古道具屋に持ち込まれ、そしていすが旅をして過ごした時間のこれまでの月日の流れは、いつしか最初に出会った坊やが結婚をし、出産を控えている奥さんと一緒に古道具屋の店先で再開します。
そして...。
絵本ちいさいいすのはなしとキッズチェア(試作版)
 イスの輪廻を感じてしまいながらも、丈夫につくられた無垢の子ども用イスが次世代に受け継がれ、
いすを通して赤ちゃんがまた育まれていく様子を描いていているように思いました。

 帯より抜粋
ちいさい いすは、おとこのこと なかよしでした。
おやつをたべるときも いっしょ。えほんをみるときも いっしょ。
たのしいときは いっしょにわらい、しかられたときは なぐさめてあげて。

私の遠い幼児だったころの昔の記憶。
ちいさい腰掛がありました。そして足踏みオルガン用の付属イスがありました。
この二つが私にとって自由になる遊び相手のイスでした。

息子には父親が創ったイスがあります。
そしてイスなど家具を作る仕事をしている父親は、自分の子どもの為だけでなく、他のちいさい子ども達にも使って欲しいと思い、"キッズチェア"として商品化しました。
 
 あるお父さんとお母さんが、お子さんのためにとその椅子(キッズチェア)とその椅子にあった机もと望まれ世界でたった一つの"キッズデスク"(オーダー品)が合わせて誕生しようとしています。
キッズデスクの製作場面は←こちらでご紹介しています。)

2008年6月 7日

絵本紹介『おおきなきがほしい』

今日は久しぶりに”木に関する絵本”紹介です。
『おおきな きが ほしい』(文・佐藤さとる 絵・村上勉 出版:偕成社 初版1971年 2003年8月126刷)
ご存知の方もいらっしゃると思います。

私の幼少期に3つ違いの兄の本として、恐らく初版と出会ったと思います。
こっそり兄の本棚から出しては読んだ記憶があります。
この絵本、大好きで数年前に自分用に大人買いしました。
ehon-okinakigahoshii.jpg(写真家具: 活木工舎オリジナル製品:楕円メープル材のセンターテーブル)

主人公のかおるくんが、「おおきな おおきな 木があるといいな」と想像を膨らませていく内容。
大きな木に小屋を作り、そこで過ごす四季について素敵な挿絵と共に描かれる世界。
そして想像を膨らませて、実際に”まてばしい”の木を植えます。

小さい頃の私には、その描かれている世界が魅力的で本と一緒に想像して、その世界に入りたいと願った記憶があります。
先日息子にこの絵本を読みかけましたが、まだ2歳児には飽きてしまうようです。

対象年齢5歳~8歳。
もうしばらく、私だけの大切な絵本として本棚にしまっておくことにします。

無垢の手づくりオーダー家具工房・通販の活木工舎


2008年5月11日

絵本紹介『おおきなおおきな木』

今日ご紹介するのは『おおきなおおきな木』(よこた きよし・作 いもと ようこ・絵出版:金の星社 初版:2005年6月)
ehon-okinaokinaki.jpg
おおきな木には大きな洞があります。
その洞に、こうさぎ、きつね、おじいさんぐま、人間のわかものが順に現れては、洞の中で休み、そこで見る夢で心が癒され、目覚めて仲間や家族の元に戻る。或いは勇気を与えられる。
洞の中で見る夢では、それぞれの主人公達は木と会話をし、諭され、癒されていきます。

温かみを感じるだけでなく、木の持つ包容力や癒す力などを動物達の行動を通じて、ほんわかとした気持ちを教えてくれます。
工房の近くにも、大きな洞のある木があります。
その洞をのぞいてみましたが、きっとそこで仮眠をしたら、この絵本のように、”木”が過ごしてきた永い時間の話しを何か語りかけてくれるかもしれない、そんな気がしました。



2008年5月 3日

絵本紹介『はるにれ』

久しぶりに絵本紹介のコーナーです。
今、ご紹介しないと季節外れになってしまいそうな絵本を。
『はるにれ』(写真:姉崎一馬 出版:福音館書店 1999年10月第21刷)
福音館書店の絵本『こどものとも』1979年1月1日に発行され、1981年10月に日本傑作絵本シリーズとして初版されたものです。
対象年齢は4歳から。
ehon-harunire.jpg
内容は文字無し。フリー写真家である姉崎氏がはじめて手がけた写真絵本。
大地にそびえる1本のニレの樹。
”にれ”は、甥の名前の由来となっているので、私にとってはとても特別な樹です。
恐らく、秋であろう写真から始まり、~落葉、雪原にそびえる樹、樹氷~若芽の時期日の出・朝靄・日中・日没後~新緑初夏と定点観測的に、季節の流れと1日の時間経過を追った写真が次々に現れます。
1人で本を読み始めたお子様だけでなく、大人にも何か樹の悠久な時間と繰り返される四季を楽しむことができる絵本です。
普遍的なテーマである落葉樹の四季を追った写真絵本。
ストーリーがないので、読み手が写真を見ながら自分で想像して、その変化を感じていく。
何通りにも読むことができる可能性。
余分なことはそぎ落とし、読み手に預ける。それが長く読み継がれている理由なのかもしれないと思います。

無垢の木製オーダー家具・オリジナル家具通販活木工舎


2008年4月 8日

絵本紹介『ねずみのなるき』

今日ご紹介する絵本は『ねずみのなるき』(作:さとうわきこ 出版:フレーベル館 初版2001年4月)です。
 長野県岡谷と原村にある「小さな絵本美術館」を主宰されている方です。
ehon_mousetree.jpg
ねこがねずみを捕まえます。
そのねずみが「ねずみのなる木の種」を命と引き換えに猫に渡します。
早速、猫は、その種を蒔き、手塩にかけて育てます。
いつもイメージするのは、木にたわわに”ねずみ”が実っている姿。
やがて花が咲き、実をつけますが、暴風や野鳥達に狙われてどんどん果実がなくなり、とうとう1個だけになってしまいます。
実が成熟し、中にたくさん種のように”ねずみ”が詰まっていると想像しますが…。
出てきたのは巨大なネズミだったようです。

猫のため息一緒に口に出た独り言のような文章だけで、その他は一切説明がない絵本です。

ネズミがなる木なんてあるわけない、オチは別にあるような想像をして読み進めたら、意外な展開でした。


無垢材を使った手作りオーダー家具木工房”活木工舎”・通信販売しています

2008年3月27日

絵本紹介『ねっこぼっこ』

今日ご紹介するのは、春の訪れを表現した素敵な古いドイツの絵本です。
『ねっこぼっこ』(作・絵 ジュビュレ・フォン・オルファース 訳:生野幸吉 発行:福武書店 初版:1982年10月10日 1986年4月3刷)
ehon_nekkobkko.jpg
原題の直訳では「根の子ども」となるそうですが、訳者は東北地方の方言「ぼっこ」をあてたそうです。
作者は東プロイセンに1881年生まれ。20代に修道院に入り第一次世界大戦中の1916年1月に34歳で短い生涯を終えた女性です。
ドイツの子ども達に読み継がれている絵本のようです。

あらすじは、
地中の根が張り巡らされた中で暮らす、かわいい子ども達。
春の準備に、大忙し。女の子のねっこぼっこ達は、衣装を自分で作ります。
男の子のねっこぼっこ達はいろんな昆虫に、絵具で色をつけてあげます。
準備ができると地上へ出て、行進します。
春、夏と森、野原や小川、畑などで楽しく過ごす根っこぼっこ達。
やがて、秋の訪れを感じ、地中に戻っていきます。
地中には、迎え入れる大地のおかあさんに、ベッドへ向うよう促され冬眠に入る根っこぼっこ達。

絵がとっても魅力的です。
しかも、普遍的なテーマ。
この本が生まれた時代と変わらない季節の移り変わりが、現在もあることに感謝したくなりました。

この絵本は、1987年にイトーヨーカドーの子ども図書館の蔵書だったようです。
寄贈されて現在山梨県北杜市立すたま森の図書館の蔵書になっています。
(現在は、2005年平凡社より発行されています)

2008年3月20日

絵本紹介『木ぼっくりのおんがくたい』

今日ご紹介する絵本は『木ぼっくりのおんがくたい』(作:みずの まさお(水野政雄) 出版:新世研 初版:2001年10月30日)です。

作者紹介を読むと、空想の世界に遊ぶこどもの心を大人になっても失わない、その資質に恵まれた方だそうです。
森の小枝をや葉っぱを用いた造形作家のようで、「木ぼっくり」は独創的な代表作品のようです。
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木ぼっくりは、どうやら木の妖精なのか、森の妖精なのか、そんな存在のようです。
木の枝で製作された人形”木ぼっくり”を、本物の森を舞台に、いろんなポーズや場面を作り上げて絵本は構成されています。
人形の顔の表情は何ひとつ変化ないのですが、ストーリーの展開に合わせ、手や足、体全体の動きやアングルで各場面の、人形の表情がとても豊かに変化しているように見えてくるのです。
決して笑っていないはずなのに、微笑んで見えてきたりと。とぼけた表情が真剣に見えたり。
”木ぼっくり”人形が生き生きとしていて、自分も森の中に入ったら、私の”木ぼっくり”と会えそうな、気がしてきます。
そして、何より、この絵本の文章を音読すると、リズミカルで何だか愉快な気分になってくるのです。
「ズンチャカチャッチャ」と。

アマゾンで調べると、この本はどうやらコレクター扱いの様子。翻訳本がそういう状態になっています。
図書館で出会えて良かった!

2008年3月 8日

絵本紹介『ちいさな きの ねがい』

今日ご紹介する絵本は『ちいさな きの ねがい』(作絵=エリック・バテュ 文=神沢利子 出版:フレーベル館 初版:2004年2月)です。
著者はフランス出身。原題”Eine kleine Pflanze”by Eric Battut 著作権はスイス・チューリヒ。
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春に芽を出した小さな木。しあわせでしたが、ひとりぼっち。
でも周囲に友だちが出来ます。草花です。
花を咲かせ、蝶が訪れる姿をみているうちに、小さな木は花を咲かせたいと夢を描くようになります。
草は「大きくなったら花をさかせる」ことを木に話し、励まします。
さらに2回目の春を迎える頃、小さな木はりっぱな大きな木になります。
そして枝一杯に花をつけるのでした。
裏表紙の言葉がとても印象的です。

ねがいつづけて まちつづけて
みごとな はなを さかせた き。
みる ひとを みんな
しあわせな きもちにしてくれます(フレーベル館『ちいさなきのねがい』裏表紙より抜粋)


切り絵でシンプルなラインで描かれている絵です。
色使いはシック。小さな木の顔の表情が何ともいい味を出しています。

写真は、2月下旬に撮影をした工房付近にある赤松の若芽です。

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