2008年8月24日

絵本紹介『だいくしごとをしようっと!』

 久しぶりの絵本紹介です。
今日図書館で借りてきました。
ご紹介するのは『カストールのたのしいまいにち だいくしごとをしようっと!』
(ラーシュ・クリンティング:作 とやま まり:訳 出版:偕成社1999年10月初版)
工房にて絵本
原作 Castor snickrar by Lars Klinting 原版はスウェーデンです。

裏表紙より、作者のラーシェ・クリンティングさんは1948年スウェーデン生まれ。大工としての経歴の持ち主で1982年に絵本作家としてデビュー。妻も絵本作家のようです。
本作品はシリーズ"カストールのたのしいまいにち"として発刊されたものの一つです。

 主役のビーバーのカストールは手づくりが大好き。
もっこうしつで道具箱を作る工程を、見開きページ1工程として使用する道具と共に紹介しています。
最後に図面と材料について掲載されているので、その気になれば本の中でカストールが作った道具箱と同じものを作ることができそうです。
 
 もう子供たちの夏休みも残り僅か。
夏休みの宿題はいかがでしょうか?
各地によって2学期の始業時期が異なりますが、私にとって8月31日がいつくになっても夏休み最後の日のイメージです。
 
先日新聞で都内百貨店が夏休みの宿題サポートサービスをしている記事を読みました。
お膳立てされた工作キットを組み立てたり、ボンド付けしただけで木工作といえるのか?
自主研究といえるのか?我ら夫婦で話題になりました。
 もう少し創意工夫やオリジナリティを育むようにしてあげないと。 
その気持ちで活木工舎子供向け木工教室案を企画したくても、結局道具の準備等や安全性の確保の面で頓挫。毎年話題にしても消えていきます。
 半日で手道具による木工体験をとイメージしてもなかなか実現が難しいです。

2008年8月 4日

絵本紹介『山に木を植えました』

 久々の絵本紹介のコーナーです。
 
 市立すたま森の図書館の新刊図書コーナーで出会い、すっかり気に入ってしまった本です。
山に木があり、森があることの意義。
森について描かれている絵本は、過去にご紹介してきていますが、今回ご紹介する絵本のポイントは
"川や海の生きもの達に関係していること"について触れている点です。
 
『山に木を植えました』(作:スギヤマカナヨ 監修:畠山重篤 出版:講談社 初版:2008年5月28日)
絵本とキッズチェアとメイちゃん
 森林破壊や荒廃は進むことは、地球環境のいろんな曲面に関係してくることでもあると、子ども達にわかりやすく表現し、興味深くページが進む絵本です。
 山に木を植えること、その活動を理解し、可能であれば参加したくなる動機付けになる絵本に思えます。
 リアルといえばリアル系かもしれませんが、特徴を捉えながら、図鑑的なボタニカルではない可愛らしいタッチのイラストなので、幼児でも受けれることができます。
 山に木を植えること、木の成長、木と動物・昆虫との関係、腐葉土のこと。
特に腐葉土からできるフルボ酸鉄が、川や海にまで流れていくこと。
そして、フルボ酸鉄が海の森を作り、そこには食物連鎖があること。
また、海の生き物は私達人間の食べ物になること。
この壮大なテーマを、20ページ強の楽しい絵と解説と共に読み進めることができます。
 
 我が家の息子は、特に、この絵本の中では、"森の地面にしみこんだ水が小川になり、川になるくだりのページ"は、幼いなりに興味を持って眺めています。ちょうどそこに登場する"オオサンショウウオ"がお気に入り。
HPの東京ズーネットのうごくどうぶつ図鑑と併行して眺めています。ちょうど先日、森のようちえんで沢遊びをしてきたばかり。
 彼の記憶で「オオサンショウウオは見なかったけど、沢カニとカエルがいたんだよぉ!」と嬉しそうに話してくれます。 
自然体験と共に自然科学系の絵本を読むと、ちょうど彼の興味を深く掘り下げてあげることが出来、より自然界への関わりや理解が進むのかもしれないです。
絵本って「何歳だからこの本」ってことはないのだと常々感じるところです。

(ちなみに、ブログに紹介したい絵本として借りてきたのですが、我が家の2歳児が読みたがってくれたのは副産物です。絵本は無理強いしないのが私流。育児は本当いつだって手探り状態。でも唯一絵本好きになる動機付けだけは成功かな。)


 

 

2008年7月26日

絵本紹介『ちいさい いすの はなし』

さてさて、今日は久しぶりに絵本紹介です。

ご紹介するのは昨年購入して大事に本棚にしまっておいた絵本『ちいさい いすの はなし』(文・竹下文子 絵・鈴木まもる 出版ハッピーオウル社 2006年12月初版)です。
 「ぼくは、いすです。・・・・」から始まり、「ぼくは、いすです。・・・・」で終わる絵本です。
冒頭にもちろん!家具職人のおじいさんが登場します。
 
キッズチェア(試作版) 生まれたばかりのぼうやのところに親戚の方から贈り物としてやってきたちいさないす。
赤ちゃんの成長を見守りながら、やがていつしかその坊やが大きくなり、成長して子供用の椅子を必要としなくなり、物置に入れられます。ちいさないすは、自分を必要としている場所を求めてそこから逃げ出します。
 途中でおばあさんに拾われ、人形が座るようになり、そのおばあさんが病に倒れ、古道具屋に持ち込まれ、そしていすが旅をして過ごした時間のこれまでの月日の流れは、いつしか最初に出会った坊やが結婚をし、出産を控えている奥さんと一緒に古道具屋の店先で再開します。
そして...。
絵本ちいさいいすのはなしとキッズチェア(試作版)
 イスの輪廻を感じてしまいながらも、丈夫につくられた無垢の子ども用イスが次世代に受け継がれ、
いすを通して赤ちゃんがまた育まれていく様子を描いていているように思いました。

 帯より抜粋
ちいさい いすは、おとこのこと なかよしでした。
おやつをたべるときも いっしょ。えほんをみるときも いっしょ。
たのしいときは いっしょにわらい、しかられたときは なぐさめてあげて。

私の遠い幼児だったころの昔の記憶。
ちいさい腰掛がありました。そして足踏みオルガン用の付属イスがありました。
この二つが私にとって自由になる遊び相手のイスでした。

息子には父親が創ったイスがあります。
そしてイスなど家具を作る仕事をしている父親は、自分の子どもの為だけでなく、他のちいさい子ども達にも使って欲しいと思い、"キッズチェア"として商品化しました。
 
 あるお父さんとお母さんが、お子さんのためにとその椅子(キッズチェア)とその椅子にあった机もと望まれ世界でたった一つの"キッズデスク"(オーダー品)が合わせて誕生しようとしています。
キッズデスクの製作場面は←こちらでご紹介しています。)

2008年6月30日

絵本紹介『バーバママのだいくさん』

最近ブログにアップするペースが落ちていますが、絵本大好きな私。
”木に関する絵本”を月に数冊ご紹介してきていますが、最近は…。
 ちょっと”木”や”森”はテーマとなると、少し話の傾向が類似していることに気がつき私が倦怠期となっているようです。
楽しみにしてくださっている方、申し訳ございません。
”木”の営みを扱うとどうもストーリー展開が似てきてしまうようです。

そこで、木のテーマと併行して、今回から”木工場面”が登場する絵本を紹介していこうと思います。
今日ご紹介する『バーバママのだいくさん』(チゾン+テイラー作 山下明生訳 講談社:出版 1993年10月30日初版)

バーバママと娘たちで洗濯場へ出かけると、朽ちて今にも屋根が落ちてきそうな状態です。
そこでバーバーパパにそれを伝えても他のことに夢中。
怒ったママは娘たちと一緒に屋根の補修を始めます。
この絵本の面白いのは、図面を書き、木とりをし、木作りとして鉋がけがあり、ホゾ組みも取り入れている場面が描かれています。
表紙の鉋がけの絵は木を活かす職人曰く「片手で鉋がけ出来る訳ない」と指摘していますが…。
(本編では両手で鉋がけしています)
絵本と鉋
絵本に登場する鉋はこちらは洋鉋。
活木工舎で使用する日本の鉋とは異なります。
洋鉋は押して、日本の鉋は挽いて使います。

図書館で借りたこの絵本。息子が気に入ったので調べてみましたが、
この絵本をアマゾンで検索するとマーケットプレイスで高値がついています。絶版のようです。
 洋書で探してみようかと思っています。

手づくり家具木工房の活木工舎
ただいまベビーサークル製作中。お届けは7月10日前後から可能です。

2008年6月 7日

絵本紹介『おおきなきがほしい』

今日は久しぶりに”木に関する絵本”紹介です。
『おおきな きが ほしい』(文・佐藤さとる 絵・村上勉 出版:偕成社 初版1971年 2003年8月126刷)
ご存知の方もいらっしゃると思います。

私の幼少期に3つ違いの兄の本として、恐らく初版と出会ったと思います。
こっそり兄の本棚から出しては読んだ記憶があります。
この絵本、大好きで数年前に自分用に大人買いしました。
ehon-okinakigahoshii.jpg(写真家具: 活木工舎オリジナル製品:楕円メープル材のセンターテーブル)

主人公のかおるくんが、「おおきな おおきな 木があるといいな」と想像を膨らませていく内容。
大きな木に小屋を作り、そこで過ごす四季について素敵な挿絵と共に描かれる世界。
そして想像を膨らませて、実際に”まてばしい”の木を植えます。

小さい頃の私には、その描かれている世界が魅力的で本と一緒に想像して、その世界に入りたいと願った記憶があります。
先日息子にこの絵本を読みかけましたが、まだ2歳児には飽きてしまうようです。

対象年齢5歳~8歳。
もうしばらく、私だけの大切な絵本として本棚にしまっておくことにします。

無垢の手づくりオーダー家具工房・通販の活木工舎


2008年5月11日

絵本紹介『おおきなおおきな木』

今日ご紹介するのは『おおきなおおきな木』(よこた きよし・作 いもと ようこ・絵出版:金の星社 初版:2005年6月)
ehon-okinaokinaki.jpg
おおきな木には大きな洞があります。
その洞に、こうさぎ、きつね、おじいさんぐま、人間のわかものが順に現れては、洞の中で休み、そこで見る夢で心が癒され、目覚めて仲間や家族の元に戻る。或いは勇気を与えられる。
洞の中で見る夢では、それぞれの主人公達は木と会話をし、諭され、癒されていきます。

温かみを感じるだけでなく、木の持つ包容力や癒す力などを動物達の行動を通じて、ほんわかとした気持ちを教えてくれます。
工房の近くにも、大きな洞のある木があります。
その洞をのぞいてみましたが、きっとそこで仮眠をしたら、この絵本のように、”木”が過ごしてきた永い時間の話しを何か語りかけてくれるかもしれない、そんな気がしました。



2008年5月 3日

絵本紹介『はるにれ』

久しぶりに絵本紹介のコーナーです。
今、ご紹介しないと季節外れになってしまいそうな絵本を。
『はるにれ』(写真:姉崎一馬 出版:福音館書店 1999年10月第21刷)
福音館書店の絵本『こどものとも』1979年1月1日に発行され、1981年10月に日本傑作絵本シリーズとして初版されたものです。
対象年齢は4歳から。
ehon-harunire.jpg
内容は文字無し。フリー写真家である姉崎氏がはじめて手がけた写真絵本。
大地にそびえる1本のニレの樹。
”にれ”は、甥の名前の由来となっているので、私にとってはとても特別な樹です。
恐らく、秋であろう写真から始まり、~落葉、雪原にそびえる樹、樹氷~若芽の時期日の出・朝靄・日中・日没後~新緑初夏と定点観測的に、季節の流れと1日の時間経過を追った写真が次々に現れます。
1人で本を読み始めたお子様だけでなく、大人にも何か樹の悠久な時間と繰り返される四季を楽しむことができる絵本です。
普遍的なテーマである落葉樹の四季を追った写真絵本。
ストーリーがないので、読み手が写真を見ながら自分で想像して、その変化を感じていく。
何通りにも読むことができる可能性。
余分なことはそぎ落とし、読み手に預ける。それが長く読み継がれている理由なのかもしれないと思います。

無垢の木製オーダー家具・オリジナル家具通販活木工舎


2008年4月 8日

絵本紹介『ねずみのなるき』

今日ご紹介する絵本は『ねずみのなるき』(作:さとうわきこ 出版:フレーベル館 初版2001年4月)です。
 長野県岡谷と原村にある「小さな絵本美術館」を主宰されている方です。
ehon_mousetree.jpg
ねこがねずみを捕まえます。
そのねずみが「ねずみのなる木の種」を命と引き換えに猫に渡します。
早速、猫は、その種を蒔き、手塩にかけて育てます。
いつもイメージするのは、木にたわわに”ねずみ”が実っている姿。
やがて花が咲き、実をつけますが、暴風や野鳥達に狙われてどんどん果実がなくなり、とうとう1個だけになってしまいます。
実が成熟し、中にたくさん種のように”ねずみ”が詰まっていると想像しますが…。
出てきたのは巨大なネズミだったようです。

猫のため息一緒に口に出た独り言のような文章だけで、その他は一切説明がない絵本です。

ネズミがなる木なんてあるわけない、オチは別にあるような想像をして読み進めたら、意外な展開でした。


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2008年3月27日

絵本紹介『ねっこぼっこ』

今日ご紹介するのは、春の訪れを表現した素敵な古いドイツの絵本です。
『ねっこぼっこ』(作・絵 ジュビュレ・フォン・オルファース 訳:生野幸吉 発行:福武書店 初版:1982年10月10日 1986年4月3刷)
ehon_nekkobkko.jpg
原題の直訳では「根の子ども」となるそうですが、訳者は東北地方の方言「ぼっこ」をあてたそうです。
作者は東プロイセンに1881年生まれ。20代に修道院に入り第一次世界大戦中の1916年1月に34歳で短い生涯を終えた女性です。
ドイツの子ども達に読み継がれている絵本のようです。

あらすじは、
地中の根が張り巡らされた中で暮らす、かわいい子ども達。
春の準備に、大忙し。女の子のねっこぼっこ達は、衣装を自分で作ります。
男の子のねっこぼっこ達はいろんな昆虫に、絵具で色をつけてあげます。
準備ができると地上へ出て、行進します。
春、夏と森、野原や小川、畑などで楽しく過ごす根っこぼっこ達。
やがて、秋の訪れを感じ、地中に戻っていきます。
地中には、迎え入れる大地のおかあさんに、ベッドへ向うよう促され冬眠に入る根っこぼっこ達。

絵がとっても魅力的です。
しかも、普遍的なテーマ。
この本が生まれた時代と変わらない季節の移り変わりが、現在もあることに感謝したくなりました。

この絵本は、1987年にイトーヨーカドーの子ども図書館の蔵書だったようです。
寄贈されて現在山梨県北杜市立すたま森の図書館の蔵書になっています。
(現在は、2005年平凡社より発行されています)

2008年3月20日

絵本紹介『木ぼっくりのおんがくたい』

今日ご紹介する絵本は『木ぼっくりのおんがくたい』(作:みずの まさお(水野政雄) 出版:新世研 初版:2001年10月30日)です。

作者紹介を読むと、空想の世界に遊ぶこどもの心を大人になっても失わない、その資質に恵まれた方だそうです。
森の小枝をや葉っぱを用いた造形作家のようで、「木ぼっくり」は独創的な代表作品のようです。
ehon_kibokkuri.jpg
木ぼっくりは、どうやら木の妖精なのか、森の妖精なのか、そんな存在のようです。
木の枝で製作された人形”木ぼっくり”を、本物の森を舞台に、いろんなポーズや場面を作り上げて絵本は構成されています。
人形の顔の表情は何ひとつ変化ないのですが、ストーリーの展開に合わせ、手や足、体全体の動きやアングルで各場面の、人形の表情がとても豊かに変化しているように見えてくるのです。
決して笑っていないはずなのに、微笑んで見えてきたりと。とぼけた表情が真剣に見えたり。
”木ぼっくり”人形が生き生きとしていて、自分も森の中に入ったら、私の”木ぼっくり”と会えそうな、気がしてきます。
そして、何より、この絵本の文章を音読すると、リズミカルで何だか愉快な気分になってくるのです。
「ズンチャカチャッチャ」と。

アマゾンで調べると、この本はどうやらコレクター扱いの様子。翻訳本がそういう状態になっています。
図書館で出会えて良かった!